こんにちは、しみたか(@shimitaka55)です。
この記事では『お探し物は図書室まで』(著:青山美智子)を読んだので、感想を書いていきたいと思います。
この本を書店で見たときは、表紙がやさしい感じがして、気分を上向きにしてくれそうだと思って購入しました。
読み進めていくと、悩みや考えに共感できる部分が多く、つい何度も読んでしまいました。
読み終わった後は、自分にできることから始めてみようと希望が湧いてきます。
それでは、解説していきたいと思います。
- 『お探し物は図書室まで』がどんな話か気になる人
- 朝活などで読書を始めようと思っている人
- 『お探し物は図書室まで』を読んだ感想が気になる人
- 温かい気持ちになれる本を探している人
- 人生に迷いを抱えている人
読もうと思ったキッカケ
以前『シン・読書術』を読んでから、朝3分の読書を続けていました。
初めはビジネス書ばかりを読んでいたのですが、勉強のためだけに本を読んでいるのがつまらなく思い、読書習慣が身に付いたと判断して、他の本にも手を広げてみようと思いました。
読む本を選ぶ基準としては朝に読むもので考えていて、読んだらに気分が上向きになれそうなものを探していると
- 短時間で1話が読めそうな短編集
- 本の帯に、感動の声が多数あった
ということが決め手となり、買って読んでみようと思いました。
どんな話なのか
お探し物は、本ですか?仕事ですか?人生ですか?悩める人々が立ち寄った小さな図書室。不愛想だけど聞き上手な司書さんが思いもよらない選書と可愛い付録で人生を後押しします。『木曜日にはココアを』の著者が贈る、明日への活力が満ちていくハートウォーミング小説。
Amazonより
全5編の短編集からなる話で、人生において悩みを抱えた、年齢も立場も違う5人の男女がコミュニティハウスに併設された図書室で借りた本をきっかけに、前へと歩みだしていく物語。
図書室で本を借りようとしているときに、司書にオススメの本を探してもらうのですが、決して饒舌ではないが、聞き上手な司書に、つい悩みをポロっとこぼしてしまいます。
婦人服販売員
- 唯一内定をもらえた会社に入ったが、仕事にやりがいを感じない
- 転職を考え始めているが、仕事のビジョンはない
- 仕事の目的や自分に何ができるのかとかを悩んでいる
その後、本を探してもらい、リストをもらうのですが、その中に1冊だけ関係なさそう本が含まれています。
間違えたかと思いながらも、タダだからと一緒に借りると司書が作った羊毛フェルトの付録が一緒に渡されます。
その本と付録が悩みを解決するきっかけになり、それぞれ前へと歩みだしていきます。
読んだ感想
共感してしまう悩みを抱えた登場人物たち
本書を読んでいると、つい登場人物の悩みに共感してしまいました。
特に、最初の話では
- 内定をもらえたから、今の会社に何となく入った
- 仕事にやりがいを感じない
- 自分がやりたいこと、できることが分からない
こういった部分が自分にも当てはまるので、共感を覚えました。
具体的に解決するノウハウがあるわけではありませんが、読んだ後は今の自分にできることからやってみようと、前向きな気持ちになれました。
ここが印象に残った
第1章の販売員の話で、商品を購入したお客さんから無茶なクレームが来た時の話が印象に残りました。
お客さんの過失なので返品を受けるわけにはいかない、上司は頼りにならない、どうしたものかと悩みながらクレーマー客に対峙するのですが…。
その時、いつも苦手に思っていたパートの人が助け舟を出す形で接客を代わりました。
そうすると、返品をさせないように話を持っていくだけでなく、お客さんの話を聞きだして、希望に合う商品を勧めて購入に至らせて、最後には満足した笑顔で店を後にしていきます。
そんな様子を見て「すばらしい仕事をした」と思うのと同時に、自分の仕事が「大した仕事じゃない」と思っていたのが「大した仕事をしていない」ということに気づきました。
そして変なプライドを持って、どこかでパートの人たちを見下していたのではないかと反省していました。
ボク自身も振り返ってみると、休憩や退勤時間が近づくにつれて心がこもらないような仕事をしていることがよくあります。
気が付かないうちに変なプライドを持ってしまっているのか、注意を受けても素直に受け入れられないようなこともめずらしくありません。
そうして、あれこれ考えているうちに、自分はこんな仕事を続けていていいのだろうかと悩んでしまいます。
でも、自分の仕事が「大した仕事ではない」とふてくされる前に「大した仕事をする」ために何をしていけばいいか?
そう考えることが大事だと気づかせてくれました。
まずは目の前にある「今の自分にできることを今やる」ことから始めようという気持ちになります。
読書に大切なことが書かれている
ボクは読書をしているときに、つい著者のメッセージを正しく読み取ろうとしたり、自分に役に立つかだけを考えて本を読んでしまいがちになってしまうのですが
作り手の狙いとは関係のないところで、そこに書かれた幾ばくかの言葉を、読んだ人が自分自身に紐づけてその人だけの何かを得るんです
お探し物は図書室まで p296
この言葉に出会えて、自分にとって役に立つかだけで考えるのではなく、もっと幅広いジャンルの本を読もうと思いました。
本書では実際に実在する本を取り上げているので、本書を読んだら、次はその本を読んでみてもいいかもしれないですね。
図書館に行ってみたくなってきた!
こんな司書がいる図書室に行ってみたい
それぞれ本を探すときに司書の小町さゆりさん(47)に話しかけるのですが、この人がすごい!
饒舌というわけではないが聞き上手で、登場人物も、つい本とは関係なさそうな自分の悩みなんかをポロっとこぼしてしまいます。
そして、探している種類の本からオススメの本をリストにしてくれるのですが、その中に一つだけ無関係そうな本が入っています。
一見、無関係に思えるその本と羊毛フェルトで作った付録が、後に悩みを解決するキッカケになっています。
こんな司書さんに会ってみたいな~
ボクは悩んでいるときにどうしても視野が狭くなりがちで、どうしても袋小路に入ってしまいがちになってしまいます。
むしろ、悩みをうまく言葉にできないこともめずらしくありません。
そんな時にこんな司書に本を探してもらって、悩みを解決するキッカケが欲しいなと思いました。
おわりに
- 図書室で借りた本をきっかけに前へ歩みだしていく物語
- 読んだ後に晴れやかな気持ちになる
- 他の本も読んでみたくなる
人生で迷ったときに何度も読み返そうと思える1冊でした。
そして読書においては、正しい読み方を身に着けるよりも、自分がどういう読み方をしたのかが大事なのだということ感じさせられました。
- 読書を始めようと思っている人
- 温かい気持ちになる本を探している人
- 人生に迷いを抱えている人
このように考えている人はぜひ読んでみてください。
最後まで読んでくれてありがとうございました!
コメント